センバツ注目選手特集 安田 尚憲(履正社3年・三塁手) 技術を追求し続ける西日本最強スラッガー 

センバツ注目選手特集 安田 尚憲(履正社3年・三塁手) 技術を追求し続ける西日本最強スラッガー 

3月19日に開幕する「第89回選抜高校野球大会」。今回は大会主役として注目されるヒーローたちを追っていく。

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    gooスポーツ編集部
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 3月19日に開幕する「第89回選抜高校野球大会」。今回は大会主役として注目されるヒーローたちを追っていく。第2回は清宮 幸太郎(早稲田実3年・一塁手)と並ぶスラッガーと称される安田 尚憲(履正社3年・三塁手)。すでに高校通算45本塁打を誇りる安田も、清宮と同様に突き詰めて物事を追求する思考をもっている。 
 
 その要因は昨年の全国高校女子駅伝で2年ぶり2度目の優勝を果たした大阪薫英女学院の監督を務める父・功さん。PL学園で前田健太投手(ロサンゼルス・ドジャース)とバッテリーを組んだ兄・亮太さん(三菱重工名古屋)といった「一流の遺伝子」あってこそ。

 そして幼稚園の時から、兄がしていた野球に触れていた安田 尚憲もまた、吹田市立豊洲第一小学校6年生の時に、豊津東少年野球団から阪神タイガースジュニアに選出され、「NPB 12球団ジュニアトーナメント ENEOS CUP 2011」に出場。高いステージで活躍していた。

 さらに彼の技術が磨かれたのは吹田市立豊津中での3年間である。この時は9年間で通算381盗塁を記録した赤星 憲広氏が主宰する硬式野球クラブ「レッドスターベースボールクラブ」に所属。公式戦の参加はごくわずかという独自の運営を行うチームで、野球の基礎を一から学び、練習を積んだ。

 そんな2014年。地元・履正社がセンバツ準優勝。中学3年の安田は彼らに惹かれて履正社進学を決めると、安田は1年夏からベンチ入り。1年秋にはレギュラーを獲得。順調な高校野球生活を送った。

 ただ、ここで彼は大きな壁に直面する。いざ公式戦になると他校から厳しいマークを受け結果を残せず。近畿大会出場がかかった大阪府大会準決勝の大阪桐蔭戦、3位決定戦の阪南大高戦では、ついにスタメンから外れてしまう。ここでの口惜しさが今の安田を形作る原動力となった。
 
 1年冬に入ると安田は技術的な修正と肉体強化に着手。特に右脚の開きを抑える打法を採り入れたことで2年春の練習試合からは本塁打を量産、春季大阪府大会5回戦の東海大仰星戦でも、両翼100メートルある舞洲ベースボールスタジアムフェンス上空をはるかに超え場外へ飛ばす推定130メートル弾。2年春での公式戦初本塁打は「手ごたえ十分だった」と自画自賛する一打だった。

 2年夏でも安田の勢いは止まることを知らなかった。大阪大会では1回戦の関大一戦、2回戦の汎愛戦で本塁打を含め、25打数13安打15打点。しかも三振0で甲子園出場。甲子園でも山野 太一(高川学園<山口>~東北福祉大)、左腕・石川 達也(横浜<神奈川>~法政大)、藤平 尚真(横浜<神奈川>~東北楽天ゴールデンイーグルス)、実戦派左腕・鈴木 昭汰(常総学院<茨城>~法政大)といった並みいる上級生たちから12打数4安打。2年生にして実力が高校トップクラスにあることを満天下に証明したのである。

 2年秋。「打ち損じが多く、決して納得いく打撃はできなった」本人は語るが、それでも内容は突出していた。大阪府大会準決勝の大阪桐蔭戦で特大3ラン。明治神宮大会決勝の早稲田実業戦で3ラン。大事な試合でことごとく結果を残し、秋の公式戦では50打数21安打、4本塁打22打点、打率.420で履正社を明治神宮大会優勝に導いた。

 センバツへスケールアップすべくこの冬、安田が追求した打撃テーマは「逆方向への本塁打」。その取り組みの一端は、早くも表れている。

 昨年12月末、大阪府選抜の一員として出場した台湾の高校チームとの交流試合で安田は木製バットを使用し、練習試合の高苑工商戦(24日)で高校通算45号本塁打。翌日の台中興大附農戦では、8回表、0対2の2点ビハインド。二死二、三塁のチ場面で左投手が投じたスライダーをうまくつけて、同点となる左越適時二塁打を放ち、高度な打撃技術を披露した。

 今度は大観衆の前でそのテクニックを披露するために。安田 尚憲は「西日本最強スラッガー」として、まずは大会初日第2試合で最速144キロ左腕・櫻井周斗(日大三)の縦スライダーを攻略し、明治神宮大会に続く日本一ロードのスタートをきりにいく。

【寄稿】 by 高校野球ドットコム

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