WBCで日本が世界一になるには【続編】~準決勝・決勝で勝つための選手起用予想~

WBCで日本が世界一になるには【続編】~準決勝・決勝で勝つための選手起用予想~

前回は強豪国と言われるチームの過去のWBCでの成績を振り返っていったが、続編では、準決勝のアメリカ戦、さらに決勝で勝ち上がるための投手・野手の起用をデータから予測していきたい。

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    gooスポーツ編集部
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準決勝・決勝で勝ち上がるための投手起用を考える

 侍ジャパンが優勝するためには準決勝、決勝を見据えた投手起用が必要になる。まず、これまでの第1、2ラウンド、計6試合の投手成績を次に紹介しよう(イニング数と防御率)。

[先発]            [リリーフ]
石川 歩 7回、 防御率7.71 則本昂大 3.2回、防御率9.82 秋吉 亮 3.2回、防御率0.00
菅野智之 8.1回、防御率5.40 平野佳寿 5回、 防御率3.60 宮西尚生 2回、 防御率0.00
千賀滉大 9回、 防御率0.00 増井浩俊 2.2回、防御率3.38 藤浪晋太郎 2回、防御率0.00
武田翔太 3回、 防御率3.00 牧田和久 6回、 防御率3.00 松井裕樹 2.2回、防御率0.00
                              岡田俊哉 1回、 防御率0.00
 
 準決勝の相手はアメリカに決まったが、球数制限は準決勝、決勝は95球なので、6回くらいまでは任せることができる。つまり、勝敗の行方はかなりの部分、先発投手の右腕に託されることになるが、これも過去の起用法を振り返ってみよう。

◇準決勝、決勝の先発
第1回大会 準決勝 日本6-0韓国      上原浩治……7回、3安打、0失点
      決勝  日本10-6キューバ   松坂大輔……4回、4安打、1失点
第2回大会 準決勝 日本9-4アメリカ    松坂大輔……4.2回、5安打、2失点
      決勝  日本5-3韓国      岩隈久志……7.2回、4安打、2失点
第3回大会 準決勝 プエルトリコ3-1日本  前田健太……5回、4安打、1失点
 
 これを見れば先発が6回投げるのがかなり難しく、現実的には5回くらいがやっとだということがわかる。つまり、「第2先発」と呼ばれる投手の役割が重要になる。

 第1回大会決勝は松坂のあとを受けて渡辺俊介が3イニング投げて3失点、第2回大会準決勝は松坂のあとを受けて杉内俊哉が1.1回を投げて失点0、第3回大会は前田のあとを受けて能見篤史が1.0回投げて2失点という内容である。第2先発はかなり苦戦している。

 本格派の松坂からアンダースローの渡辺、本格派の松坂から左腕技巧タイプの杉内、本格派右腕の前田から本格派左腕の能見というリレー。ここには目先を変えようという意図しか見られない。「日本人投手は世界レベル」という前提がなく、「力で劣る分を技巧でカバーし、さらに目先を変える投手リレーで相手を幻惑する」という前時代的な世界観でしか自軍の投手を見ていない。

 これまでWBCやプレミア12などの国際大会を見てきて、ストレートの質がよく(回転数が多く伸びがある)、変化球のコントロールがいい投手陣を多く抱えているのは日本チームだと確信している。

第2ラウンドのキューバ戦から、スタメンは変えないほうが良い?!

 そう考えて投手起用を考えると、準決勝は最も調子のいい千賀に5、6イニングを託し、2番手は安定感十分の平野佳寿に1イニング、それ以降を第2ラウンドで見せたような細かなリレーでつなぎ、最後を牧田和久に託すというのが理想になる。

 ここを勝ち上がって決勝に進めば、先発は菅野に5、6イニングを託すことになるが、リリーフは考え方が難しい。日本チームは3月21日(現地時間)に準決勝、翌22日に決勝を戦う。つまり連日の戦いになる。
 連日登板できるのは30球未満なので、準決勝に登板する先発以外のリリーフは1イニング、30球未満の投球を強いられることになるだろう。

 打線は対戦相手の投手のレベルが上がるので今までのようなホームラン攻勢は難しくなりそうだ。ちなみに、これまでのチーム本塁打数は10本で、これは第1回大会の10本(大会1位)に既に並んでいる。これまでの成績も紹介しよう。

 坂本勇人 .450、9安打       秋山翔吾 .429、3安打
 小林誠司 .444、8安打、1本塁打  内川聖一 .286、2安打
 松田宣浩 .400、8安打、1本塁打  田中広輔 .250、2安打
 筒香嘉智 .364、8安打、3本塁打  鈴木誠也 .214、3安打
 山田哲人 .320、8安打、2本塁打  平田良介 .000
 中田 翔 .294、5安打、3本塁打  大野奨太 .000
 菊池涼介 .259、7安打       炭谷銀仁朗 .000
 青木宣親 .200、4安打

 これを見れば第2ラウンド、キューバ戦以降のオーダーを替えることはないだろう。

(指)山田哲人
(二)菊池涼介
(右)青木宣親
(左)筒香嘉智
(一)中田 翔
(遊)坂本勇人
(三)松田宣浩
(中)秋山翔吾
(捕)小林誠司

 5点以上の得点を望むのは難しいので、走者が出たら進塁打で得点圏に送り、ワンヒットで1点狙うスモールベースボールが基本になる。山田、筒香、中田がポイントゲッターになっているので、彼らの前にいかに走者を得点圏に進めるか、小久保裕紀監督のベンチワークがカギを握る。

【寄稿】 by 高校野球ドットコム 小関順二

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